計量法では、適正な計量実施の観点から、タクシーメータ、質量計(非自動はかり、分銅等)、温度計(ガラス製温度計、抵抗体温計等)、体積計(水道メータ、燃料油メータ等)、積算熱量計、電力量計、照度計、騒音計、振動レベル計など18品目の計量器を特定計量器として定めています。
特定計量器は、取引若しくは証明における計量に使用することを目的に構造や器差に係る基準を政令で定めているもので、原則として検定に合格しないと取引・証明に使用することはできません。
また、特定計量器の種類によっては、一般家庭向け電子式電力量計では10年、照度計では2年のように有効期間が定められていて、有効期間内のものを使用する必要があります。
取引・証明に使用する場合ってどんな時なのか?疑問に思う方も多いと思います。取引における計量とは、契約の両当事者が、その面前で計量器を使用して、その計量結果が契約要件になる計量をいいます。また、証明における計量とは、公的機関が又は公的機関に対して、業務上、計量されるものが一定の基準に達したか、達していないかなど真実であることについて一定の法的責任を伴って表明することとされています。
皆様が日頃から測定されている照度値が取引・証明行為に当たるものなのかあらためてご確認ください。
なお、検定と校正は異なりますので、特に注意が必要です。校正を定期的に行っている照度計を使用して測定を実施しても、証明行為にはなりません。
その上で、検定に合格した照度計での測定が必要となる場合、JEMIC(本社)では照度計の検定を実施しておりますので、是非お問合せください。
照度基準値を定めた主な法令 | 照度基準値の例 |
建築基準法第12条 建築設備定期検査 |
非常用照明の照度値 1ルクス以上(蛍光灯・LEDの場合は2ルクス以上) |
消防法施行令第26条 | 客席誘導灯の照度基準 0.2ルクス以上(水平面) |
学校保健安全法 学校環境衛生基準 |
教室及び黒板の照度は500ルクス以上が望ましい。 教室における照度の下限300ルクス以上 |
風営法 | 飲食店の客室10ルクス超、 パチンコ店の客室10ルクス超、接待飲食店5ルクス超等 |
(2023.9 T)
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